クエーサーの輝きクエーサー(quasar)という名は、「星のように見える電波源(quasi-stellar radio source)」から付けら れた名称で、準恒星状天体と呼ばれています。 クエーサーとは、 星単体につけられた名称ではありません。宇宙には多くのクエーサーが存在していて、 私たちの地球から遠く離れた銀河たちの中心核部分で、まぶしい輝きを放っている天体になります。 地球からもっとも遠くにあるクエーサーは、すさまじい量のエネルギーを放出していますが、その輝きは 太陽の1兆倍もの輝きを放っていて、銀河の中のすべての輝きをもかき消してしまうほどなのです。 クエーサーから放たれるエネルギー量は、通常の銀河の数十倍から100倍と言われていますが、地球が これから先10億年間に必要とするエネルギーをいつも放出していることになるんです。 地球にとって10億年分のエネルギー・・・△○◇?? 私には想像もつきませんが、とにかくすごいのです。 クエーサーの輝きの源は、銀河の中心にある超巨大ブラックホールの活動だと考えられていますが、 クエーサーが放つエネルギーが、地球に届くまでには100億年もかかります。クエーサーを調査する ことで、100億年前の宇宙の情報を知り得ることができるのです。 余談ですが、太陽の中心核で放たれたエネルギーが地球に届くまでは約100年かかります。 私たちは日々、100年前の太陽のエネルギーを受けていることになるわけです。 逆の見方をしますと、本日、太陽の中心で起こった核爆発を確認したとしたならば、今後100年間は 太陽の暖かな日差しと輝きの恩恵を受けれるということです。でも、太陽はあと50億年は大丈夫です! 2004年6月、ジェミニ望遠鏡の観測によって、私たちの「天の川銀河」と同じ規模の、決して巨大ではない 100億光年彼方の銀河に新しいクエーサーが発見されました。 クエーサーが存在する銀河は、別の銀河との衝突や合体を繰り返してきた大質量の巨大銀河だと考え られてきましたので、この発見はあまりにも意外なものと受け止められました。 今回の発見によって、クエーサーについてはもちろんのこと、ブラックホールや銀河の進化についても 見直す必要が生まれたと報じられています。 宇宙の神秘と不思議は、何かが解明されるたびに、さらに深まって行くように思うのは私だけでしょうか? |
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